読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

まつたけのブログ

世界の片隅で愛を避ける孤独なキノコの魂の叫びを聞け!…聞いてください(◞‸◟)猫とマンガとアニメと嵐をこよなく愛するまつたけによるまつたけのブログ

グラスリップが電波すぎて逆に最高に面白い

アニメ

電波系青春アニメ『グラスリップ』がキモすぎて逆に最高に面白いという感想を書きます。

うすうす化ける予感はしていましたが、案の定という感じです。キモすぎてキモさが二周も三周も回って逆に面白いという特筆すべき稀有なアニメになりました。

こないだのグラスリップ7話ではついに登場人物たちのクズさ、キモさが全開になり、クズとメンヘラしか出てこない青春物としては最高傑作になるのではないかという呼び声も(僕の中でだけ)高いです。今後の展開次第では神アニメと化す可能性もあります。

それくらい普通美化されがちな青春とか恋愛のキモさ、負の側面を濃縮したいいアニメです。

スタッフがそんなつもりでつくったかどうかはともかく、青春アニメとしては大コケしているけど電波系トンデモアニメとして見ればあら不思議、もはや爆笑レベルに面白い傑作と化します。

登場人物が全員クズかメンヘラ、無意味な止め絵もウザいグラスリップが最高に面白い

2話3話くらいまでは、普通につまらないだけのただのクソアニメかと思っていたのですが、つまらない中にもなぜかさしたる演出効果もないのに無意味に急に止め絵の静止画になるなどの演出のキモさに光るものがあり、妙に気になって心を無にして適当に視聴を続けていました。

話自体は瞳の大きい高校生たちの青春ストーリーですから、どうしたって面白いはずがありません。どうせ異性のことしか頭にないクソみたいな男とクソみたいな女のクソみたいな恋愛を軸に展開していくクソみたいな話になることはわかりきっていたので、その点に関してはいくらクソでも最初から気にしていませんでした。

しかし、いちいち引っかかるというか、いちいち気に食わないキャラしか出てこない青春アニメというのは珍しいのではないでしょうか?

普通そういうキャラが出てくるにしても、それは話の都合上そういう役回りのキャラもいるというだけだと思うのですが、グラスリップのすごいところは基本登場人物たちが全員クズかメンヘラだということです。

主人公のヒロインからしてそんな感じですが、まわりの登場人物たちもクズかメンヘラか、さもなくば普通に気持ち悪いか、とにかくいちいち「このアニメは一体何なんだ?」「これは制作スタッフはどこまで確信犯でやっているんだろうか?」と深く考えこまずにはいられないほどです。

グラスリップはP.A.WORKSという有名な会社のオリジナル作品らしいのですが、僕は正直まだこのアニメをつくった人たちが、一体どういうつもりでこんな作品を作ったのか確信を持ちきれないところがあります。でももし確信犯でやってるなら本当にすごいと思います。

ちなみに番組公式サイトによると、キャッチコピーは「想いを伝える、夏が来る。」「出会いが明日を導く、ロマンティック&ファンタスティック・ストーリー!」ということなのですが、今のところまったくそういう感じではありません。そういう感じじゃないからこそすごく面白いです。

グラスリップの登場人物1 KYヒロイン深水透子

登場人物の紹介(というていで勝手なプロファイリング)をします。

まずはヒロインの深水透子(ふかみ とうこ)。多分主人公(?)です。見た目はかわいくて健康的で明るい感じの普通の女の子ですが、とにかく頭が悪くて人の気持ちにまったく気づきません。ただただ鈍感で無神経です。

バカは頭が悪くて人の気持ちを察することができないからやさしくなることもできないという典型のような女の子です。

また、そこまで人の心に関しては完全に感性が死んでいるのに、美術部に所属していて自分の家もガラス工房だったりします。不思議と芸術家肌の人の中には人の心情や心の機微を察することに関して驚くほど無能だったりする人がいますが、そういう人物設定(?)がリアルです。

こういう人ほどきっかけ次第では自分の心を深く病んでしまいやすいのかも知れず、実際最新の7話では突然おそろしい幻視・幻聴に取り憑かれて「嫌あああああああああ!!!!」と叫んで海に向かって走って行くというかなり重症な感じの発症シーンで終わり、今後のヒロインのメンタルの病み具合が心配されるところです。

ちなみに霊能者だか宗教家だかの深見東州(ふかみとうしゅう)と名前が酷似しているのもなにかこのアニメを象徴しているものを感じます。実に奥深いアニメです。

グラスリップの登場人物2 コミュ障ダビデ沖倉駆

次に沖倉駆(おきくら かける)。通称ダビデ。「謎多き転校生」という、風の又三郎以来の古典的な設定が、まだ現代においても絶滅していなかったことに驚かされます。

もっとも「不思議な少年」というよりは、単に深刻なコミュニケーション障害を患っているがゆえに世間に適応できないボッチといった印象です。

もちろんそんなだから人と会話がまったく噛み合いません。7話でも「今度、海行こう?」と誘う透子に対し、 「俺、波の音がくすぐったい」と突然電波なポエムで答える始末。さすがの透子もしばしば困惑させられるほどの重篤なコミュ障を患っています。

駆本人には悪気があるわけではないのですが、なにしろ会話のキャッチボールがまったく成立しないため、アホの子である透子以外のほぼすべての登場人物たちをイラつかせます。嫌われ者です。

駆本人も自らに人として致命的な欠損、欠落があることまでは自覚しているようで、「駆(かける)」という自らの名前は欠けるという欠損の意味合いも含んでいるのではないか、と自嘲めいた告白を透子にしています。

もちろん、透子と同じように幻視や幻覚、幻聴も日常茶飯事で、それに「未来の欠片」とかいう中二臭い名前をつけています。未来の破片って、アジカンかよ!というツッコミはともかく、その欠片こそが不完全な自分の欠損を補ってくれるピースなのではないか?という幻想にすがって生きてきたのかと思うとただただ哀れですらあります。

父は建築家、母はピアニストという設定もいかにもすぎて笑えます。悪い人たちではないのでしょうが、息子(駆)に女の子(透子)から電話がかかってくると、なぜか視聴者に向けて(?)ウインクをしたりするウザくて気持ち悪い父親と、そんなうざキモい父親から「変な奴になってしまった」とまったくその通りの話をふられて、「あら?チャーミングな男の子だと思うけど?」と答える完全に駆の母親であるという認識のなさそうな世間離れした芸術家の母親。

父親に「とても母親の言葉とは思えないな」とこれまたまったくその通りのツッコミをされていましたが、このあたりに駆の人間としての不全感、欠損感の根っこがあることはもはや疑いようもありません。

ある意味で透子はこの母親の代わりなのかもしれません。グラスアートとピアノ、2人とも芸術家肌な代わりにどこか世間ずれしています。駆自身透子に「マザコンかな?」と言っていますが、実際マザコン以外の何物でもない上にそれを母に似た透子で補おうとしているのかもしれません。

ちなみにいかにもお金持ちといったハイソな感じの立派な自宅がありますが、自身は庭にテントを張ってそこで生活しています。本当にいろいろな意味で可哀想な男の子です。

7話ではついに多重影分身の術を駆使するにいたり、駆の自我の分裂と統合の失調感が文字通り可視化されていました。もはや笑っていいのかどうかすらわからず、本当に制作スタッフがどういうつもりでこのアニメを作っているのか問いただして確認したくなります。大丈夫なんでしょうか?

グラスリップの登場人物3 うちうちうるさい高山やなぎ

透子の友人の高山やなぎ(たかやま やなぎ)。幼い頃に母を亡くしているらしく、父親の再婚相手の息子である雪哉(後述)と同居しています。

モデルを目指していて一人称は「うち」。いかにも自己主張と自己顕示欲が強そうです。僕は個人的には一人称が「うち」の女の子自体は嫌いではないしかわいいと思うのですが、高山やなぎが「うちは」「うちは」と言っているのを聞くたびにイライラします。お前はうちは一族かよ!ってツッコミたくなります。

同居人の雪哉に恋愛感情を持っていますが、雪哉にとってはやなぎは一緒に暮らしている「家族」でしかありません。ウケるwwwwwwwww

透子は透子で別に最初から雪哉のことなんて恋愛対象としては眼中にないのですが、勝手に駆と雪哉が透子のことを取り合っているという構図を妄想し、「二人の男が透子のことを取りあって、うちは一体何なの?」とプライドを傷つけられて痛くご立腹のようです。知らねえよ、何者でもねえかよくてただの同居人なんじゃねえの?

挙句の果て駆に対して「雪哉がかっこ悪くなったのはあんたのせいだ(実際には雪哉が勝手に一人相撲でクソダサい人間性を露呈しただけ」と、自分の惚れた男の元からのダサさには目を背けて完全にすべてを駆のせいにして責め出す始末。最低のクズ女です。

多分そんなだから雪哉にも振り向いてもらえないんじゃないかと思うのですが、本人は自分に自信があるタイプっぽいので、きっと一生自分の最低さを自覚しないまま生きていくのだろうと思われます。

しかしその何にでも「うちは」「うちは」と言って自己主張せずにはいられないサスケェ…なうざい性格も、父親の再婚相手の家庭と暮らしているという家庭環境の中で、精一杯父親に自分のことも蔑ろにしないでほしいとアピールしていたことからくるものなのかもしれないと考えると、それはそれで可哀想な女の子なのかもしれません。まあ明らかに考え過ぎだし仮にそうだったとしても嫌いですけど。

グラスリップの登場人物4 腹黒メガネレズビアン永宮幸

続いて永宮幸(ながみや さち)。実際僕ほどグラスリップを「心に病理を抱えた青少年ばかり出てくる青春アニメ」といった異常性の際立った特異なアニメとして見ている人間はいないと思うのですが、この永宮幸(通称さっちゃん)に関しては普通にわかりやすい異常性を持っています。というのは永宮幸はレズビアンだからです(レズビアンが異常だとか病気ということではない)。

まあレズビアンであると本人によって告白されたり作中明言されてはいないのですが、明らかに友人(だと透子は思っている)の透子に対して特別な恋愛感情を抱いています。

あるいはバイセクシャルの可能性もなきにしもあらずですが、少なくともさっちゃんに恋愛感情を抱いている白崎祐(後述)に対しては、自分が好意を抱かれていること自体は悪くは思っていないものの、透子に対して抱いているような特別な感情はまったく持っていません。

むしろ自分に好意を寄せる祐の気持ちを知っていながら手玉に取り、自分の母親にボーイフレンドだと言って紹介したり(自分がレズビアンであることの偽装をして母親を安心させるためでしょうか?)、海に行きたいと祐を誘って駆と透子のデートを邪魔しようとしたりします。クズ女です。

もちろん恋敵である駆に対しては敵意を持っています。むしろさっちゃんは透子たちと違ってバカ共の中では一番頭がいいので、最初から駆の存在に危機感を感じ取って警戒感(というか敵意)を露わにしていました。

病弱で学校を休みがち、友達とも同じようには遊べない、いつも静かに片隅で本を読んでいるメガネっ子・・・という普通であれば好感度の高い設定であるにもかかわらず、それでも透子への愛の深さゆえに歪んだ腹黒さと性格の悪さを少しも隠しきれていません。クズ女です。

グラスリップの登場人物5 負け犬イケメン井美雪哉

井美雪哉(いみ ゆきなり)。やなぎと同居する負け犬のイケメン。基本的にイケメンという以外ただのクズです。

短距離走のホープだったが怪我をしてからはリハビリを続けている・・・という設定らしいのですが、なぜか毎日ひたすら長距離の走りこみをしています。短距離走の記録会にも参加したりしているのですでにだいぶ回復しているようですが、なぜ練習メニューはひたすら長距離走一択なのでしょうか?長距離走への転向を考えているのでしょうか?

透子に恋愛感情を抱いており、駆に一方的な敵愾心を抱いています。雪哉に恋するやなぎのために透子がメンバーの恋愛を解禁したことと、駆が現れた焦りから透子に告白しますが、透子が友人のやなぎを気遣っていることと、そもそも単に雪哉のことは異性として意識していなかったことからキッパリ振られます。

それにもかかわらず、自分に恋愛感情を告白したやなぎへの返事は保留しながら、うだうだと引きずっている挙句、苛立ちから駆を一方的に殴りとばすようなクズの上にダサい野郎です。

でもクズですがイケメンなので女子からの人気はあります。透子の妹の水泳部ではみんなでプール室の窓ガラスにへばりついてランニングする雪哉のことを応援しています。お前ら部活しろよ。

個人的にはこんなクズでもイケメンなのでセックスするだけなら異性には困らず、短距離走で思うように輝きを取り戻せない失望と苛立ち、挫折感と、さらには透子が手に入らない虚しさから、自分に好意を寄せるやなぎを使ってひとりよがりで雑なセックスで童貞は捨て、その後結局やなぎのことは捨てるものの手当たり次第に女という女を食い散らかすタイプのクズに成長するのではないかと思っています。

グラスリップの登場人物6 唯一の良心にしてモブキャラ白崎祐

白崎祐(しろさき ひろ)。雪哉の友人、という以外特に紹介のしようのないモブ。典型的なお人好しでグラスリップに出てくる唯一クズじゃないまともなキャラですが、登場人物が全員醜悪なまでの歪みを抱えた本作品中では、まともであるということは完全にモブでしかないことを意味します。

惚れているさっちゃんに都合よく利用されていますが、さすがに7話ではさっちゃんの腹黒さの一端を垣間見てショックを受けます。過干渉ぶりがうっとうしい姉がいます。とにかく特筆すべきことのなにもないただのモブキャラです。忘れて大丈夫です。

グラスリップの登場人物7 ダークホースとなるか?深水陽菜

深水陽菜(ふかみ ひな)。深水透子の妹。単にヒロインの妹というだけのキャラかと思っていたら、7話で突然水泳部の練習中に調子の悪そうな雪哉の姿を見かけるとプールを飛び出し、スクール水着姿で自転車をこいで雪哉と並走、「あの、かっこ悪くならないでください!」と謎の懇願をするという他のキャラにも負けない異常性の一端を発揮して雪哉とともにわれわれ視聴者をも唖然とさせました。

もう本当に何なんでしょうかこのアニメは?どこまでスタッフが真面目にやっているのか、それとも高度なメンヘラギャグのつもりなのか、まだ困惑しながら見ています。

ある種一番テイストが近いのは個人的に『ひぐらしのなく頃に』だと今ふと思ったのですが、ひぐらしのようなホラー性、サイコ要素をまったく強調していない感じが、逆に当たり前の日常の中にある異常性や狂気を感じさせてこわいです。

スタッフはそんなつもりでつくってるわけじゃないんでしょうか?本気でこれが「ロマンティック&ファンタスティック・ストーリー!」だと思ってつくってたりするんでしょうか?皮肉とかではなしに本気でどっちなのかわかりません。

あるいは青年期というにはまだ少し早い十代の思春期の少年少女の色恋というのは多かれ少なかれこういうサイコチックなものである、という高度なメッセージなのでしょうか?

もうなんか、最近では「なんでもいいや」って感想しかなくなってただ淡々と見ています。どっちにしても面白いからなにも文句も問題もないですし。グラスリップ最高です。

グラスリップのねじれた人間関係がひと目でわかる人物相関図

主要登場人物6人の高校生の人物相関図をがんばって書いてみました(ほんとにがんばったよ!)

f:id:denpanohikari:20140817083117p:plain

なんだよ、このひと目でわかりやすい人物相関図は?書いたやつ天才かよ?親切かよ?

特筆すべきことは3つ、透子ばかりがやたらに恋愛感情を持たれている点、駆が理不尽なくらいにみんなから嫌われている点、そしてグラスリップのmisonoさんことやなぎが誰からも恋愛感情を持たれていない点です。なんと残酷な恋愛格差!

そりゃ仲間たちの間でも人間関係が歪んでいくのは当然でしょう。駆はただその歪みを顕在化させたきっかけでしかないのですが、駆に透子を取られた負け犬のみなさん、およびやなぎに全部その責任をなすりつけられて本当に可哀想だと思います。

グラスリップの特異で異質な面白さは今期アニメ随一

ちなみに今期は他に、

ソードアート・オンラインⅡ→スターウォーズみたいでかっこいい。OPとEDもいい。

ALDNOAH ZERO→圧倒的戦力を持ちながら調子こきすぎた火星移民の自滅っぷりが最高。

月刊少女野崎くん→普通に原作が面白い。

残響のテロル→絶望的につまらなくなってきけど魅力のないヒロインがどう化けるか0,1%期待。

黒執事Book of Circus→またアニメのセバスチャンとシエルが見れるだけで最高。女子のオカズ。

を見ています(他に面白いのやおすすめがあったら教えてください)。

僕はアニメが大好きなので大体どれも普通に楽しく見ているのですが、その中でもグラスリップの面白さはあまりに異質すぎ、特殊過ぎて、つい7話を見た時点で耐え切れなくなって一記事書いてしまいました。

グラスリップがどこまで最初からそういう電波な面白さを狙ったものなのかわかりませんが、キラキラした青春アニメの雰囲気を装いつつ、中身は意外とドロドロしていたりクズだったりメンヘラだったりするグラスリップから最後まで目が離せません。

果たして駆と透子の恋の行方はどうなるのでしょうか?個人的には二人して入院して白衣着て手をつないで一生病院で暮らす、みたいな話になったら本当にロマンティック&ファンタスティック・ストーリー!であると認めます。むしろいろいろ感動して泣いてしまうと思います。

とにかくいろんな意味で面白いアニメ『グラスリップ』、興味のある人はぜひ見てみて下さい!


グラスリップ (1) [Blu-ray]


グラスリップ (2) [Blu-ray]


尾木ママ 思春期の危機をどう見るか (岩波新書)


少年期の心―精神療法を通してみた影


ぼくは電波系 精神病院入院体験記

広告を非表示にする