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まつたけのブログ

世界の片隅で愛を避ける孤独なキノコの魂の叫びを聞け!…聞いてください(◞‸◟)猫とマンガとアニメと嵐をこよなく愛するまつたけによるまつたけのブログ

精神世界のおすすめ本

書評 考えごと ランキング

これだけ読んどきゃ大丈夫な精神世界のおすすめ本を紹介します(なにが大丈夫なのかは自分でもよくわからないのであまり深く追及しないでください)。

精神世界のおすすめ本。これだけ読んどきゃ大丈夫

精神世界のおすすめの本を紹介します。一応最初に断っておくと僕及び当ブログは一切の宗教団体及び宗教関係者などとは無関係です。特定の誰かだったりその考えを崇拝したり信仰もしていませんし、それを勧めるものでもありません。むしろ理解を伴わない盲目的な信仰にはその対象を問わず嫌悪感を感じています。

 

右も左も嘘ばかり、出鱈目ばかり、インチキばかりの世の中です、信じていいものなんてなにもありません。信じていいのは僕だけです。およそ精神世界の本に関して僕の知らない本などありません。あるとしてもどうせそんな本に価値はありません。精神世界に興味のある人は僕を信じて僕のおすすめする本を読んでおけば間違いありません。私にだまされなさい!(急におすぎ風)

求道的な探求者に捧げる精神世界のおすすめ本

冗談はともかく(実は本人は冗談のつもりないけど)、信じるとか信じないの話になってしまうと気持ち悪いという意味で言うと、いわゆる精神世界には宗教のほかにも、近年「引き寄せの法則」などと言って一般にも大いに流行った自己啓発、成功哲学の流れがありますが、新興宗教同様にアホくさくて嫌悪しています。

引き寄せの法則とか1ミリも出てこない精神世界のおすすめ本

余談ですが引き寄せの法則が近年日本でアホみたいに流行ったのはアメリカのマーケティングがアホな日本人にドンピシャで功を奏したからです。このマーケティングのキモは現世利益的な俗物根性丸出しの夢物語を、夢見がちで頭の悪い人がたくさんいる「スピリチュアル」という市場において展開したことです。

引き寄せの法則で語られているような内容というのは従来からそれこそ自己啓発、特に成功哲学といった括りで主にアホなビジネスマンをターゲットにして存在していたのですが、その対象を広く一般人にして、なおかつあくまで現世的な成功志向や上昇志向ではなしに、自分が学んでいるのは「スピリチュアル」なんだというなんかよくわかんないふわふわした感じが、自分のことがよくわかんない脳みそのふわふわした人たちに「スピリチュアル」というなにかおしゃれで特別っぽいアイデンティティをも付与したことが引き寄せの法則が一世を風靡しえた要因かと思います。マーケティングとしては見事でした。

でもそういうのは個人的に全部どうしようもないアホ向けのどうしようもないクズ本だと思っておりますので、そういう本の紹介を期待している人はネガティブな思考や感情に影響されてしまう前に急いでこのページを閉じてください!ほら、危ない!早く!

クソ真面目な探求者のための精神世界のおすすめ本

というわけでここからは引き寄せの法則だのスピリチュアルだの、カジュアルなファッション感覚の人を一切排除して、真に精神世界という怪しげでうさんくさい世界に魅入られてしまった人、あるいは魅入られつつある人に向けて、僕が真の精神世界のなんたるかを示すべくおすすめの本を紹介していきたいと思います。

禅とかスーフィズムとかアドヴァイタヴェーダンタとかゾクチェンとかハシディズムとかキリスト教神秘主義とかグルジエフとかクリシュナムルティとかラマナ・マハルシとかラーマクリシュナとかプンジャジとかガンガジとかニサルガダッタ・マハラジとかニーム・カロリ・ババとかパラマハンサ・ヨガナンダとかラム・ダスとかマイスター・エックハルトとかマクドナルド・ベインとか臨済とか抜隊とかエックハルト・トールとかバイロン・ケイティとかダグラス・ハーディングとかケン・ウィルバーとかアジャシャンティとか阿部敏郎さんなんかに興味のある方、もしくはそんな人たち一人も知らないしそもそも他人になんて興味ない、だって自分のことすら本当はなにも知らないんだもん、私は誰?なソフィーの世界なあなたにこそおすすめの精神世界の本を紹介します。

紹介しますと言いつつ、どうやって紹介しようか迷います。ていうか単に面白かった本、好きな本について逐一語っていたら紹介する本は百冊近くなってテキストも確実に数十万字になってしまうし、そんなのまとめて取り上げないで一冊ずつ勝手に千夜千冊やってろ!って自分でもツッコんでしまったので、今回は本当におすすめというか、個人的に僕が好きで繰り返し読んでいるような本だけの紹介にとどめたいと思います。っていうか今回は本当に備忘録程度に簡潔な紹介にとどめ、今後気が向いたときにでも個別に紹介記事を書くことにします(・・・と言って書き始めてみたものの、そこからが長い地獄の始まりであった・・・)。

ガンガジのポケットの中のダイヤモンド


ポケットの中のダイヤモンド

まずは一番お気に入りの精神世界の本から紹介します。ガンガジのポケットの中のダイヤモンドです。

ガンガジ?インド人?と思われるかもしれませんがアメリカ人のおばちゃんです。物質的には成功したはずなのに精神的に満たされないのはなぜ?という疑問を抱いてインドに渡るというお手本のようなアメリカ人の体現者(※独断と偏見です)ですね。そこであっさりなにかを悟り、それをお師さんに認められてガンガジという名前をもらったわけです。

お師さんのプンジャジはバリバリのヒンドゥー教徒ですが、ガンガジの言葉はどこまでも平易で、ヒンドゥー教についてなにも知らなくてもまったく問題なく読めます。というか、ヒンドゥー教なんてまったく関係ありません。西洋人だからといってキリスト教的な素養も無用です。

というかですね、「生とはなにか?死とはなにか?世界とはなにか?存在とはなにか?意識とはなにか?つまるところ私ってなに?」みたいな人間にとって一番根源的な問題を考えることに、本来ヒンドゥー教もキリスト教も仏教も必要ないし関係ないと思うんですよね。

むしろそれこそ当時の支配的なバラモン教なんかに対して「ぴ~や~!そんなの関係ねえ!(古い)」って言っていわば反旗を翻して勝手に自分なりの結論(悟り)に至ってしまった人が釈迦だったりするわけです。で、「こんなことを悟って俺もう苦しくないんだぜ」ってことを教え始めたのが仏教の始まりなわけですが、組織化されていくにつれ今度はそれが教条主義的になってしまうというのは、あらゆる宗教の宿命とはいえバカバカしい話だなあと思います。釈迦の教えで一番大切なことは八正道でも中道でも縁起でもなく、釈迦自身の遺言とされる「自燈明(自らを灯明とし、自らを依処として、他人を依処とせず、他を依処とすることなかれ)」ってことだと思うけどなあ。

閑話休題。そんなわけでガンガジの『ポケットの中のダイヤモンド』はそういった従来の宗教観や神観念とはまったく関係なく、平易な言葉で直接的に自分自身そのもの、意識そのものへと気づきを導こうとしてくれるような本です。変に宗教的でないので読みやすいかと思います。

プンジャジの覚醒の炎

そんなガンガジのお師さんはプンジャジという人で、一般にはパパジと呼ばれて前世紀後半の欧米のスピリチュアルな探求者たちにとって「最後の先生(最後にたどり着いてそこで探求が完結するから)」と呼ばれていた人です。プンジャジ自身の本も覚醒の炎というタイトルで邦訳が一冊だけ出ています。

覚醒の炎―プンジャジの教え

プンジャジも極力従来の宗教観や神観念を排した形で教えを説きますが、いかんせんインドで教えていた人なので「真我」などといったいかにもやばそうなキーワードが普通に出てきてしまいます。個人的には素晴らしい本だと思いますが、そういうのが苦手な方には少しきついかもしれません。ただ巻末にプンジャジが高く評価した禅の信心銘も訳とあわせて全文載ってるしできれば持っておきたい本。

ラマナ・マハルシのアドヴァイタの系譜

さらにお師さんをさかのぼってみましょう。プンジャジのお師さんはラマナ・マハルシという人です。この人はおそらく20世紀において最も世界中の探求者たちから高く評価された聖者です。ラマナ・マハルシは本来紹介するまでもなく精神世界とか宗教におけるスーパースター、三國無双における呂布的な存在(?)なので、ラマナ・マハルシの関連本ともなると日本でもたくさん出版されていますが、ここまで来るとかなりマニアックなのでひろく一般にはおすすめすることができません。

ラマナ・マハルシにおいては「真我探求」というのはもう頻出のキーターム、っていうか徹頭徹尾それしか言ってません。さらにはヴァーサナーとかスワルーパとか用語解説が必要なヒンドゥー語などもたくさん出てくるので慣れてないときついです。

一応ラマナ・マハルシ自身の対話録として一番わかりやすくまとまっているものとしてあるがままにを挙げておきます。


あるがままに  ラマナ・マハルシの教え

この本一冊でラマナ・マハルシの教えの要点は十分理解できると思いますが、日本でもようやく最近出たラマナ・マハルシとの対話のシリーズも欧米では昔から高く評価されているのでこちらも深くハマってしまった人にはおすすめです。

でも僕のイチオシは『あるがままに』でも『ラマナ・マハルシとの対話』シリーズでもなく、イギリス人のジャーナリストのインド探求記としても最高に面白いポール・ブラントンの秘められたインドという本です。

秘められたインド

この本は読み物としても最高に面白いのでおすすめです。イギリス人ジャーナリストがインドで様々な「聖者」と呼ばれる人たちと出会うのですが、徹底して懐疑主義的な態度を崩さないところが素晴らしい。そんなポール・ブラントンが最後にもう一度ラマナ・マハルシの元を訪れて…という話です。

このラマナ・マハルシに代表されるヒンドゥー教の教えを、アドヴァイタ(不二一元論)・ヴェーダンタと言います。近年のスピリチュアルのスタンダードというか、変に流行みたいにならないでほしいなと思う次第、流行りってのは廃れるものなので。

ただ面白いのはラマナ・マハルシ自身は一般的なインド人として生まれながら、特にヒンドゥー教についてなにを知るでもない十代の子供の時分に突然目覚めて出奔した挙句、あとになってから自分が目覚めたことというのがアドヴァイタと一致することを知ったという点です。

ニサルガダッタ・マハラジのアドヴァイタの系譜

このラマナ・マハルシ→プンジャジ→ガンガジの系譜とは別に、もう一人20世紀のアドヴァイタ・ヴェーダンタの巨人といえばご存知(の人はかなり変人)、ニサルガダッタ・マハラジです。


アイ・アム・ザット 私は在る―ニサルガダッタ・マハラジとの対話

ニサルガダッタの『アイ・アム・ザット』は個人的には言葉によって示し得る哲学の到達点、臨界点みたいな本だと思うのですが、残念ながら絶版です。中古の値段が2万円超えててワロタwwwwwwwwwwwwww

ただ対話録ということもあり、対機説法よろしく非常に雑多かつ表現のしかたも様々に角度が変わるので頭がこんがらがる可能性も極めて高く、一家に一冊あれば安心(?)だけど必携というほどでもないかと。釈迦の十大弟子中多聞第一と称された阿難(アーナンダ)の悟りが釈迦の入滅後にまで遅れたのは、釈迦の付き人としてあらゆる対機説法を聞いていたことがかえって仇となったからともされています、なんだこの唐突なトリビア・・・。

まあ興味のある方はのんびり再版を待てばよいかと。分厚いので枕として使うにも2万円は少々高すぎます。ナチュラルスピリット(出版社)はスピリチュアルとか精神世界に特化していい本をたくさん出してるからって最近調子に乗りくさって、どこの馬の骨とも知れないインチキ野郎どもの書いたゴミみたいな本を出しまくる暇があったら『アイ・アム・ザット』みたいな真に価値ある本を早く再販するなりしろよなって思います。

ニサルガダッタ系統のアドヴァイタの本として入手できる本としては、アル中の乱暴者の水夫という出自が面白すぎるセイラー・ボブ・アダムソンのただそれだけが読みやすくておすすめです。


ただそれだけ―セイラー・ボブ・アダムソンの生涯と教え

前半はセイラー・ボブの自伝的な内容になっているので、オーストラリアのアル中の荒くれ水夫がニサルガダッタとの交流の中でなにを悟り、人間がどう変わるのかというところまで見せてくれるという点ではなかなか稀有な本です。

精神世界のスピリチュアルリーダー、エックハルト・トールのおすすめ本

さて、ガンガジのお師さんの本の紹介や別の筋のアドヴァイタのおすすめ本などを紹介していたらすでに最初の一冊の紹介だけで5000字を超えてしまい今頭を抱えてたりするのですが、とりあえず何事もないかのようなていで『ポケットの中のダイヤモンド』に関連して紹介を続けます。

『ポケットの中のダイヤモンド』の序文は今や世界でダライ・ラマを抑えて一番影響力があるスピリチュアルリーダーに選ばれているエックハルト・トールが書いています。数ページの序文ですがエックハルト・トール自身の教えの要約ともいえる内容なので、これ読んどけば分厚いニュー・アースとか読む必要なくね?と思います。

エックハルト・トールは意外とおすすめできる本がなくて、『ニュー・アース』は話の規模が大きすぎて、「人類とか地球のことより今苦しくてしょうがない自分はどうすればいいのか?」って状況にいる個人向けな内容じゃないし、そういう意味では一番最初のPower of Nowが一番実践的でいい本だろうと思うのですが、邦題がさとりをひらくと人生はシンプルで楽になるとかかなりやばい上に、下手に監修に飯田史彦なんてつけてしまったものだから勝手にオリジナルのテキストをばっさりカットとかされているのが痛恨の極みです。

この本が出た時点ではまだエックハルト・トールなんて無名だったから売るためにはしょうがなかったんだろうけど、エックハルト・トールがビッグネームとなった今となっては飯田史彦監修なんて汚点でしかなく、Power of Nowそのままの邦訳が微妙に待ち望まれます。

エックハルト・トールの教えに興味のある方には世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教えあたりが長すぎずエックハルト・トールの要点が簡潔にまとまっていてよいかと思います。

世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え

アドヴァイタ(不二一元論)は宗教の核心だけど、核心は宗教である必要はない

ではラマナ・マハルシやニサルガダッタ・マハラジに代表されるアドヴァイタ(不二一元論)とはそもそもなんなのかといえば、個人的にはありとあらゆる諸問題の核心だと思っています。『覚醒の炎』の中でプンジャジが禅の信心銘があんまり素晴らしいもので驚きながら讃える場面がありますが、少なくとも唐代の禅(っていうのもずいぶん乱暴なくくりですが)なんかはアドヴァイタそのものです。あと近年世に出たチベット密教のゾクチェンもそう。

どうしてもアドヴァイタヴェーダンタだの禅だのチベット密教だのというと、ヒンドゥー教だったり仏教だったりの色が濃く出てしまいますが、そうした宗教とか宗派とか一切無関係に、自己の意識そのものにずばりと切り込んでいくというのが近年の精神世界やスピリチュアルと呼ばれる世界でのブームです。

それこそ引き寄せの法則的な一時的なブームや流行で廃れず、真に時代の要請としての流れであればいいなあと個人的には思っているのですが、そうした特定の宗教等とは無関係に(作者のステファン・ボディアン自身は長く禅の修行もしてた人だけど)書かれた本としてイチオシは過去にも未来にもとらわれない生き方…なんですけどこの本も絶版して中古で6000円ってどうなっとるんじゃwwwwwwwwww


過去にも未来にもとらわれない生き方

この本は端的かつ実践的で本当におすすめできるいい本だったんですが、まさか売り切れとは・・・。ブックオフかなんかで安く売ってたら興味のある人は迷わず買っておいたほうがいいと思います。

しょうがないので次点としてジーナ・レイクの根本的な幸せへの道を挙げておきます。これもジーナ・レイクの出自がちょっとあやしげで途中占星術の話とか出てくるあたりに目をつぶれば悪い本ではありません。


根本的な幸せへの道

そして唯一現代に生きる日本人の本としておすすめは阿部敏郎さんのさとりの授業です。


さとりの授業

阿部敏郎さんはまあ精神世界とかスピリチュアルに興味のあるネットやってる人ならだいたいみんな知ってるかなと思うんですけど、『さとりの授業』は阿部さんの人気ブログいまここを編集しただけのものながら読みやすくてコンパクトに要点も入っていてかなりおすすめです。

仏教界(特に禅門)との関わりも最近では特に深くなってきている人なので、途中六道輪廻の話など仏教チックな話も出てきますが、輪廻などと聞いてうえっと思わずに読んでみれば、なるほどと思わず納得するような話も多く、楽しんで読めるかと思います。

禅の本でおすすめの本

というわけでここらで舵を少し切り替えて次は仏教系、というか禅関連の本でのおすすめを紹介すると、それはもう個人的にはなんといっても臨済録を挙げないわけにはいきません。


臨済録 (岩波文庫)

古来禅門では「語録の王」と呼ばれるほど本当に素晴らしい本です。が、「禅についてちょっと勉強してみるか」くらいの興味でいきなりこの本に手を出してもちょっと歯が立たないかもしれません。といって「これさえ読んでおけば臨済録がわかるようになる」と言えるような本もないので、どうしても理解したいという人はがんばっていろいろお勉強するしかないような気もします。

しかしそれでも臨済が悟った(見性した)ときの話などはなかなかシュールかつアバンギャルドな感じで笑って読める人もいるかもしれません。僕は爆笑しながら読みました

さて、中国は唐代の禅坊主ではなく、わが日本国のお坊様はどうなのかというと、実は個人的にはあまり好きな人がいません。一休さんなんかはわりと好きですが。最近海外では高名な老師による道元の正法眼蔵の現代訳を少しずつ読んでいるのですが、やはり難解。そして道元は臨済をあまり評価していないので、僕とも相性が合わないのかもしれません。

臨済将軍、曹洞土民」という言葉があるくらい、同じ禅でも風格が違うので、相性というのは歴然としてあると思います。複雑に結ばれた紐を、結び目ごとばっさりと断ちきるのが臨済なら、そんなんじゃだめだ、きちんと解かないと、というもどかしさとかめんどくささみたいなものを個人的には道元なんかに感じてしまいます。曹洞宗のお坊さんに聞かれたら激怒されそうですが。

そんな日本のお坊さん嫌いな僕が尊敬しているのは道元でもなく白隠でもなく、一般の信徒にはただ「不生」ということだけを説いた盤珪禅師、そして一番好きなのは日本人にもほとんどまったく知られていないであろう抜隊禅師です。

盤珪はまだかろうじて何冊か関連書も出ていますが、抜隊になるとほとんどマニアックな禅の修行者向けの高額な専門書しかありません。が、講談社が昔出していた日本の禅語録というシリーズの11巻は抜隊の法語や書簡などが収められていて講談社本当にグッジョブです。

日本の禅語録〈第11巻〉抜隊 (1979年)

なにしろ画像も載ってないような古い本なので中古でしか手に入りませんが、決して高くないので興味のある真剣な求道者の方にはおすすめです。

禅というとおそらく一般にはちょっと知っているという人でも、臨済宗は公案についてひたすら考えて、曹洞宗は只管打坐といってひたすら座禅するんだくらいの認識かと思いますが、ただ「不生」を説いた盤珪同様、抜隊の独特なところは「意識とはなにか?私は誰か?自己とはなにか?」ということに端的に直裁的に切り込んでいくことのみを教えた点です。これはまさに自分に直接「私は誰か?」を尋ねることを説いたラマナ・マハルシの自己探求(アートマ・ヴィチャーラ)そのものです。

またそのためのより具体的な方法論として抜隊が特に強くすすめているのは、「今、人の声や物音がしているのを聴いているのは誰か?」ということを自分自身に尋ねて調べる方法です。ここにおいてやはり僕の大好きな臨済とつながります。臨済は臨済録でそのままずばり

汝、祖仏を識らんと欲するや。ただ汝、面前聴法底これなり。

学人信不及にして、すなわち外に向って求む。

と言っています。外に向かって求めても無駄だ、自分自身に求めなくては、というところまでたどり着いた探求者の人には抜隊の法語は非常に参考になる点が多いかと思います。一応現代語訳も載っていますが、それより上部に少し小さい字で併記されている原文も非常に読みやすく書かれているので、原文のまますらすら読めると思います。というわけで禅について、終わり!

精神世界っぽくない本も含むその他の精神世界のおすすめ本

さて、現時点ですでに8000字をオーバーしており、書いている僕自身もうお腹いっぱいなのですが、せっかくなのでその他面白かった本や参考になる本などについても簡単に紹介してみます。


リチャード・カールソンの楽天主義セラピー

『小さいことにくよくよするな!』で有名になってしまったリチャード・カールソンの超絶的な名著です。残念なのは手に取る気をなくすこのふざけたタイトルと、すでに絶版になっていること。本当に内容は圧倒的に素晴らしい本なのに、内容を踏みにじるようなこのタイトルが痛恨の極み。こんなんじゃなければ絶版もしていないのでは、とか言ってもしょうがないですが、本当に素晴らしい本なので興味のある人はブックオフなどで見つけたら速攻買いましょう。

近年ソリューションフォーカストアプローチ(解決志向短期療法)といった心理療法の短期療法(ブリーフセラピー)が隆盛の兆しを見せていますが、そのキモは問題の原因に焦点を当てるのではなく、問題の解決に集中するという点です。近い思想としてアドラーみたいな人も昔からいたわけですが、それこそ短期的であれ「心理療法」とか「セラピー」といった体裁を取らず、一冊の本を読んだだけで読んだ人間の人生をガラッと変えてしまう可能性があるというのはすごいことです。もちろん滅多にある本ではありませんが、これはそういう数少ない本の中の一冊です。

アービンジャー・インスティチュートの「箱」シリーズ2冊


自分の小さな「箱」から脱出する方法


2日で人生が変わる「箱」の法則

これはちょっと精神世界の本というと違和感もありますが、広い意味ではそうです、っていうかわかる人にはわかるんだけどそうなんです。ビジネス書的な売れ方をしたけど本当はめちゃくちゃ精神的でスピリチュアルな本なのです。っていうかその内容をビジネスだったり人間関係だったりに活かせないんだったらスピリチュアルだの精神世界だの価値なんてないしただの現実逃避じゃんという話でありまして、内容がかなり実践的というだけで原則はきわめて精神的な教えだと思います。まあ正直言うと僕が四の五の言ってもしょうがないしとにかくなんでもいいから読んでほしいみたいな本です。

池田晶子さんの本


残酷人生論

池田晶子さんの本です。残酷人生論なんて特にわかりやすくて読みやすいのではないでしょうか。安いし。

池田晶子さんを「哲学者とは認めない!」みたいな人がたくさんいそうなので関わりたくないのですが、僕は池田晶子さんは問うべきことを問い、考えるべきことを考えた立派な哲学者だと思うし、もし仮に池田晶子さんが哲学者でないなら逆に哲学者と呼ばれる人たちなんてどうでもいいです。

ただ池田晶子さんを哲学者と認めるとしてそれを精神世界のおすすめ本として紹介するのはどうなのかという話ですが、それはちっともわかっていないというだけのことで、哲学が精神世界でないはずがないのです。というか、僕の考える哲学とか精神世界というのは要するに同じものです。

ケン・ウィルバーの本

哲学といえばこの人(?)、ケン・ウィルバー。統合の心理学者、というかトランスパーソナル心理学の旗手として鮮烈にデビューして以降、古今東西の哲学や宗教、あらゆる思想を飲み込み、取り込み、人類の思想を一枚の地図上に分類すらしてみせてしまった統合の哲学のアホみたいな天才(※褒め言葉です)の本も欠かすわけにはいきません。

そういった学問的なことに興味のある人であれば迷わずケン・ウィルバーの本は一から順を追って全部読むべきです。その思想の進化や深化を同じ時代に生きながら臨場感たっぷりに体験できるなんて奇跡的なことです。その上でウィルバーをちゃんと消化しようと思ったら最低でも数ヶ月は時間を潰せます。

もっともウィルバーをちゃんと理解しようとしたら厳密に言えばウィルバーだけ読んでいてもしょうがなく、心理学から哲学から宗教から広汎に人類の思想を勉強する必要があるため、はっきり言ってそういうことに興味があるならウィルバー研究で一生暇をつぶせます。大変お得です。

しかしそういったことに興味はなく、むしろ「生死事大。無常迅速。光陰矢の如し、時人を待たず」くらいの焦燥感を持って生きている、悟り一直線の人には探求面での要点をまとめた存在することのシンプルな感覚がおすすめです。残念ながら絶版ですが。

そして僕が一番ケン・ウィルバーの本で好きな、というかこれまで読んだあらゆる小説なんかも含めて一二を争うレベルで号泣したグレース&グリットももう長いこと絶版で残念なかぎり。


グレース&グリット―愛と魂の軌跡〈上〉

ウィルバーの本はだいたい春秋社だしさっき挙げたリチャード・カールソンの『楽天主義セラピー』なんかも春秋社でほんとにいい本出すなあって思うんだけど、どんどん絶版してしまうのも少し寂しいですね。まあ本も一期一会ということでしょうか。

それはともかくグレース&グリットは超絶名著です。これだけ読んでもウィルバーの仕事の概略もおぼろげにはわかりつつ、それでいてそんなことどうでもよくなってしまうくらい感動的なウィルバーとトレヤの愛の物語です。

一時代をつくったラム・ダスのビー・ヒア・ナウ


ビー・ヒア・ナウ

この本を知らなきゃこの業界(?)のモグリと言われてもしかたないのがラム・ダスのビー・ヒア・ナウです。当時アメリカで一世を風靡し、瞬く間にヒッピーたちのバイブルとなりました。ラム・ダスは知らなくてもオアシスの同名のアルバムは知っている人もいるかもしれません。

ラム・ダスとはいってもやっぱりガンガジと同じでインド人ではありません。本名はリチャード・アルパート、ハーバード大学で心理学の教授をやっていた人です。リチャード・アルパートは知らなくてもティモシー・リアリーなら知ってるというなかなか反社会的な人がいるかもしれません。やはりハーバード大学で心理学の教鞭をとっていた悪名高きLSDの伝道師です。

リチャード・アルパートはティモシー・リアリーと一緒にハーバード大学でLSDやその使用による人間の変性意識状態の研究を学生や自らを被験体に繰り返していました。その探求の果てにインドで常人なら発狂するような量のLSDを飲み込んでニコニコ笑ってみせたニーム・カロリ・ババにたどりつき、ラム・ダスとして瞑想の修行者となりました。

そんな人間の本が面白くないわけがありません。ぶっとびまくっててめちゃくちゃ面白いです。本のページもカラフルでページをめくっていろいろなイラストを見ているだけで楽しくなります。さすがさんざんLSDでぶっ飛びまくった人間は感覚が違います。数多くの瞑想法なども載っていてアナーキーな人には入門書としてもおすすめできる本です。

カルロス・カスタネダのドン・ファンシリーズ

サイケデリックでぶっ飛んだ本といえば欠かせないのがカルロス・カスタネダのドン・ファンシリーズ。


ドン・ファンの教え (新装版)

こちらはLSDではなくナチュラルにペヨーテですが。僕も憧れて幻覚サボテン食べたりしたなあ。。。と言っても別にドラッグの本ではなく、メキシコインディアンのナワール(呪術師)の教えの本です。新しく新装版というのが出ていてびっくりしました。新装版が出るということは需要があるということですよね。日本もまだまだ捨てたものではない!

カルロス・カスタネダのドン・ファンシリーズも一時代を築いた歴史的な名作ですが、個人的には人生に現れる嫌な奴、目の前に立ちはだかる壁のような人間「小暴君」を利用することで成長する(めちゃくちゃ簡略化してます)ってあたりにめちゃくちゃ励まされて食い入るように読んでいたのを懐かしく思い出します。なんかすごい歳いってるおじさんみたいになっちゃったけどまだ20代なんでそこんとこくれぐれもよろしくお願いします。

本物のナワール、ドン・ミゲル・ルイスの本

さて、カルロス・カスタネダはどこまで本当なのか?そもそもドン・ファン・マトゥスなる人物は果たして本当に実在したのか?といった議論は昔からありました。カルロス・カスタネダブームも下火になった90年代、今度は本物のナワールが本を出しました。ドン・ミゲル・ルイスの四つの約束です。


四つの約束

100ページちょいの薄い本ですが人間がしあわせに生きていくための方法がコンパクトにまとめてあります。やはり人によってはこの本を読んで人生が変わったという人もたくさんいるようです。四つの約束を読んで面白かったという人には愛の選択もおすすめ。


愛の選択

個人的にはこっちのほうが好きです。もちろんこれだけ読んでも十分理解できる内容です。

スーフィズムの面白い本

さて、禅だのアドヴァイタだのはともかく、メキシコのシャーマニズムまで紹介しておいてスーフィズムについて一冊も紹介しないのもあれなので、ルシャッド・フィールドのラスト・バリアが読み物としても面白くておすすめです。続編も面白い。


ラスト・バリア―スーフィーの教え

臨死体験関連の中で一番おすすめの本

最近読んだ本の中でよかったのはアニータ・ムアジャーニの喜びから人生を生きる!です。


喜びから人生を生きる! ―臨死体験が教えてくれたこと

臨死体験の研究書や報告書も何十冊と読んでいますがその中でも傑出しています。生還と同時に末期癌が消失していたというのは稀有な例にもほどがありますが、病気の治癒という現象以上にそれをもたらした(と本人は感じている)臨死体験中に感じたり学んだりしたことが素晴らしいです。

何十年も厳しい修行を積んでも一向に悟れない人もいれば、精神世界に1ミリの興味もないのにあるとき突然悟ってしまう人もいたり、そうかと思えばアニータ・ムアジャーニのように末期癌で臨死体験をして悟ってしまう人もいたり、本当に面白いなあと思います。

ダグラス・ハーディングの本、及び実験

まだあと何冊か紹介しようと思っていましたが、いい加減疲れました、飽きました。よって最後にいたします、最後を飾るのはこの人、ご存知(の人はかなりの変人)ダグラス・ハーディング


顔があるもの顔がないもの―自分の本質を再発見する

この人は面白い。この人はすごい。この人は素晴らしい。わりと最近になって100歳近くで亡くなってしまいましたが、めちゃくちゃ面白いです。まあ一言で言えば哲学者なのですが、その教えの本質は言葉や思弁の形ではなく、いくつかの簡単な実験を通して示されるのが画期的すぎます。

ダグラス・ハーディングの実験の要点がわかると、突然どうして禅の有名な公案に「父母未生以前の本来の面目」というものがあるのか(夏目漱石が自らの参禅体験を元に『門』の中にも書いた公案)、般若心経の無眼耳鼻舌身意とはなんのこっちゃ?といったことがいっぺんに明白になってしまうというとても面白い体験ができます。

心眼を得るが一番ダグラス・ハーディングの教えの概略をつかむ上でよい本なのですが、中古で8000円近くするようです。僕は中学生の頃この本を古本屋で30円だか300円だかで買い、当時さっぱり要領を得ずに手放してしまいました。ずいぶん後になって「そういえばあの本、実はめちゃくちゃすごかったんじゃねえか?」ってことに思い至り、慌てて探しまくって1000円くらいで買い直した本です。

ちなみにタイトルがかなりやばいですが心眼はまったく関係ないです。アジナーチャクラとかサードアイとか出てこないです。むしろ世界には単一の目しかないことがわかります。実験と言ってもバカバカしいくらい素朴で簡単なもので、実際多くの人はバカバカしいと鼻で笑って取り組みもしないでしょうが、素直に取り組める人には世界が逆さまにひっくり返るようなすごいことが起こるかもしれません。

年末年始は紹介した精神世界のおすすめ本を読んで過ごそう!(大きなお世話)

では疲れたのでこんなところで精神世界のおすすめ本の紹介を終わります。グルジエフとかラーマクリシュナとかパラマハンサ・ヨガナンダとかマクドナルド・ベインとか全然紹介できませんでしたが、精神世界に興味のあるあらゆる人向けにおすすめの本を一つの記事で網羅し切るなんてことにそもそもの最初から多大な無理がありました。それがわかっていて勢いで適当に見切り発車してしまったことを今は反省しています(適当)。

ただもし興味のある人やなにか知りたいことのある人がいれば、いつでも遠慮なくコメントなどで質問してください。わからないことはわかりませんが(当たり前)、自分でも答えられるようなことであればお答えさせていただきますので。

それでは年内はおそらくこれが最後のブログ更新になると思いますが(以後僕はひたすらスーパーファミコンの天地創造に専念します)、みなさん僕のブログを読めない悲しみ(?)を切実なる悟りへの求道心に変え、年末年始はここで紹介した本を買うなり図書館で借りるなりして読んでお過ごしいただければと思います。

今年もお世話になりました!まあブログはまだ2ヶ月しかやってないけど、楽しかったです!それではよいお年をお迎えください~!(=^・^=)おしまい。

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